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指揮権の象徴の小剣(しきけんのしょうちょうのしょうけん)【儀礼】
ラインボルト独立戦争が始まり各地で蜂起が起こったがそれは纏まりに欠けるものであった。また、それに便乗して町や村で略奪を行う者が現れた。
組織の統一と便乗者の出現が最小限で済むようにリージュは部隊の長となる者にそれと分かる剣を与えてていた。
ラインボルトが独立した後はそれらの剣は王から武威を委任された証として扱われるようになる。しかし、王の武威の象徴を実戦で使用することにはためらいがあったため、後年になり小剣に変更され今に至る。
他国においても王の武威の委任の証として武具を与えることが多かったため、そういった習慣のなかった国でも同様のことが行われるようになった。
降伏の際に小剣を渡すのは麾下部隊に降伏したことを印象づけることが出来るため、今では慣習として成立している。
葬礼騎士団(そうれいきしだん)【部隊】
王墓院に属する部隊。
王墓周辺の治安維持と”彷徨う者”出現の際にこれを殲滅する任を帯びる。
また、王墓で行われる儀式や国葬などは葬礼騎士団が儀仗兵の任を負うことになっている。
サベージ(さべーじ)【国名】
獣王の国の別称を持ち、五大国の一つに数えられる。
賢狼族、聖虎族、天鷹族(てんおうぞく)の獣人族が集まって出来た獣人たちの国である。
種族内で起きた問題はそれぞれの民族が処理することになっているが、重要懸案に関しては獣王の調整・命令に服する義務を持つ。
次代の獣王は賢狼族、聖虎族、天鷹族の長による武術大会により決定され、敗北した残り二つの長は副王としてそれを補佐することになる。
獣王が属する種族が主導権を握り、国を運営することになることが法で定められているため副王はそれぞれの種族の利益代表という形になる。
そのように次代の王を選定するためかサベージは武を貴ぶ気風がある。
彷徨う者(さまようもの)【種族?】
生前の無念を晴らそうと動き回る存在。
しかし、知性というものがないためただ闇雲に暴れ回るのみ。ただただ怨嗟を晴らそうと眼前にいる生者を殺そうとする。
傾向として戦場跡で放置された遺体が蘇る可能性が高い。
何故、”彷徨う者”が現れるのかは不明である。
自動魔法展開文列(じどうまほうてんかいぶんれつ)【技術】
魔導式を参照。
獣王(じゅうおう)【地位】
サベージ国王の尊称。
賢狼族、聖虎族、天鷹族の族長の三名で戦い勝利を勝ち取った者が王位を継ぐことになる。
武を持って尊しとする気風であるため、その継承方法は少し変わっている。
上軍(じょうぐん)【部隊】
ラディウス軍の基幹部隊であり、ラディウス軍の武力の象徴でもある。
武術と魔法に長けた者で構成される最精鋭部隊。ラインボルトにおける魔軍に相当する。
定数は二万である。
人魔(じんま)【種族】
人族が長い年月をかけて幻想界に適応した種族。
種族的な特徴がないため、幻想界では最弱の種族の一つに数えられている。
が、個性がないことが個性であるとして汎用性があるため多くの分野に裾野を伸ばし、現在ではそれなりの種族的な地位を確立している。
人族から人魔へと進化するまで長い年月が必要であったが、人族から人魔が生まれるという法則が世界に出来たことで人族が産む子どもは人魔となる。
人魔の規格外(じんまのきかくがい)【種族】
幻想界でも最弱の種族の一つである人魔から極々稀に人魔の枠から外れた者が生まれる。
常識外れの魔力を有し、訓練によってそれを巧く利用することの出来る存在。
また、魔力量が膨大であるためか異常なまでの回復能力も有している。
右腕を切断されたヴァイアスが接合手術の後、数日で動かせるようになったことが良い例であろう。
仮に人魔の規格外を一つの種族とするならば、最強の部類に属する。
なぜか人魔の規格外はラインボルトのみで生まれるため、その誕生には魔王のチカラが関与しているのではないかと言われている。
現在、ラインボルトが人魔の規格外であると公表しているのは以下の五人。
ゲームニス、フォルキス、エルトナージュ、ヴァイアス、リムルである。
これまで同じ時代に五人も人魔の規格外がいたことはない。過去の最高数は二人であった。
蒼天日(そうてんび)【自然】
現生界は通常、空は夕方のような赤い色をしている。
しかし、季節の変わり目などでは青空となる。特に何かの影響がある訳ではないが、心情的には特別な日となっている。
多くの国が蒼天日を休日としている。
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